1994年の通勤型・近郊型電車たち
City Commuter and Interurban Trains of 1994
205系 山手線
+zoom 6扉車を10号車に連結した11両編成 |
+zoom 運転台(ピンボケ) |
205系は、首都圏ではまず山手線に投入された。左の写真は、田端駅ホーム西日暮里寄りで撮影した100% 205系11両編成時代全盛期の山手線である。
209系登場以降運転台は1ハンドルばかりだが、筆者の中では2ハンドルが正統派。ブレーキハンドルが木製+金属製の取り外し式から、カギをかけるとロックする据付型になっただけで、大きな進化と感じたものだ。当時の交通博物館にあった205系のシミュレーター(現鉄道博物館に移動)を体験して以来、(うまく運転できなかった悔しさのあまり)乗る度に山手線の先頭車で運転を観察した。
205系 埼京線
+zoom 新宿に入線する205系 |
+zoom 新宿で折り返す快速川越行き |
+zoom ATC表示 |
+zoom 埼京線の運転台 |
山手線を利用することが多かった筆者は、埼京線はちょっと特別な存在だった。新宿-池袋間を山手線が各駅停車で走る横を、ガンガン通過するし、運転台が初期型に比べて少し大型化して扉閉確認表示機がつき、ドア窓も大型化して進化しているからである。今では聴くことのできない新宿駅の埼京線ホームの発車メロディーも好きだった(当時の発車メロディーはどの路線のも素敵だった、駅の構内放送には贅沢すぎるYAMAHAのスピーカーで)。
103系 京浜東北線
+zoom 快速大船行きの入線@浜松町 |
+zoom 快速大船行きの通過@浜松町 |
+zoom 各駅停車蒲田行き@浜松町 |
+zoom 103系先頭窓から見える209系 |
103系は、筆者の行動範囲の至る所で目の当たりにした。物心ついた時、103系は山手線からは撤退していた。一番利用したのはエメラルドグリーンの常磐線だが、撮影してフィルムが残っているのはスカイブルーの京浜東北線ののみだ(今となっては悔やまれる)。
外観は高運転台の方が好きなのだが、運転席がちゃんと見えるという点で低運転台が好きだ。先頭右端の乗務員室扉の窓から、前方を伺うことができたが、運転席を見ることができなかった。なぜなら、運転席と客室の間にATC機器が搭載されていたためだ。高運転台のATCが動作しているところをちゃんと見てみたい(と、ちょっとした夢を語ってみる)。
209系 京浜東北線
+zoom 扉横にグッドデザイン賞を掲げて 走る元901系C編成量産改造車 |
+zoom 液晶モニターを搭載した運転台 |
+zoom 今までランプ表示だったものが モニターに表示 |
209系0番台が京浜東北線に登場した時、非常に興奮を覚えた。それまでたいていモーター・付随車比率が6M4Tだったのが、逆転して4M6Tになったことも一つ驚きだった(211系をちゃんと知らなかった証拠でもあるが)。外観もステンレスの通勤型にしては、洗練されたブラックフェイスがカッコよかった。その証拠に、グッドデザイン賞を受賞している。運転席にカラー液晶モニターが搭載されたことも大きかった。当時はデスクトップPCでもブラウン管全盛だったし、まだノートパソコンなどそれほど普及しておらず、カラー液晶の存在は珍しかった。ATC関係のランプは設置位置が変わったもののランプ表示のままだったが、加速時・回生ブレーキ使用時のモーター使用状況を示す「1」「2」「3」ランプに代わりモニター上でブルーやイエローで表示するようになっていた。左手片手で操作する1ハンドル運転台も、当時としてはとても画期的に思えた。
211系0番台 東海道線・211系1000番台 宇都宮・高崎線
+zoom 東海道線の0番台 |
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+zoom 1000番台池袋駅にて |
+zoom まだダブルデッカーなし |
+zoom 中間連結先頭車の運転台 |
(大人になった!?)筆者は、新しいものもよいが古いものにもそれなりの良さと味わいがあると思うようになった。今だったら113系115系も211系も全部撮るに違いないが、これらの写真を撮った頃は新しければ何でもかっこいいと思っていた。だから211系しか撮っていない。東海道線も宇都宮・高崎線とも筆者の行動範囲を走っていなかったので、乗る機会がなく、運転台を一見することにあこがれさえ抱いた。埼京線205系と近いが、LED表示のブレーキが筆者の琴線に触れた(笑)。
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